昔僕は中学生の頃、親のつてでちょっとしたボランティアのグループに入っていた。
当時のこの経験はその後の人生にも大きな糧となっている。
が、それは良くも悪くもだ。
ある時、そのグループで養護学校の清掃ボランティアに参加した。
グループには中学生から大学生まで入っていて、僕は知り合いのリーダー格の大学生が運転する車に乗せてもらった。
校庭の斜面やら結構ゴミが落ちていて大変だった(と覚えている)が、一通り終わって、学校の方々と解散式をしてから各々家路につく。
僕はまたその大学生の車に乗せてもらったが、運転しながらその大学生はタバコを吸い始めた。
灰をポンポンと窓から捨てるのはまだ許せたが、吸い殻はどうするかと見ていたら何とそのまま窓からポイ捨てした。
清掃ボランティアに参加してその帰りには自らがタバコをポイ捨てするというその大学生の行動に強い衝撃を受けたのをよく覚えている。
この人は、解散式でも「綺麗な環境で云々」とかさんざん偉そうなことを言っていた人だ。
絶対にこんな人間にはなってはダメだと子供心ながら思ったものだ。
とあるニュースについて、ある人がヤフコメでコメントを書いていた。
「でも今の日本人というのは、顔や名前が出る場面では良い行いをするが、そうでない場合の行動はひどいものがある。」
たしかこんな感じだった。
これは、確かにそうかもしれない。
昔子供の保育園で保護者会があったとき、ある母親が「子供を守るために送り迎えの車両は安全運転を」と言っていたが、僕はその母親が一時停止で停まらないわ、住宅地でも結構なスピードで飛ばすわ、ということを知っていて、よくもまあどの口が言うのだろうと呆れたものだった。
職場でも接遇の会で皆の前で挨拶の大切さとかを説いている管理者自身が、普段はまともに挨拶をしないという例もあったりして、もう何だかなぁという感じ。
こういった人達は一体どこにどんな目的があるのだろう。
人前で何かしら良い行動や、良い発言をすれば、自分のポジションが確保できて、優越感を得られると思っているのだろうか。
人が見ていないときの行動こそその人の本当の姿が見えると思う。
「陰徳を積む」という言葉は高校生のときに知ったが、これは然りごもっともだろう。
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