僕は中間管理職ではあるが(というか特別職)、問題となるのはやはり人材育成。
当初今の職場に赴任したときには先に長年勤めていた部下となる人達がいたが、この教育には非常に難儀した。
赴任した時点で不合理な業務内容が多くすべてブラッシュアップしたのだが、これに反発するのである。
いや、反発するのは当たり前なのだろうが、それがどう合理的に変わったのかを理解させるのに非常に苦労したものだ。
最も苦労したのは情報伝達。
マジで8割方の人間が、情報伝達の重要性を理解していない。
大体5W1H+How much+How long+ASAPを基本として教えているが、例えば30代中盤とか40代になってからこれを仕込もうとしてもかなり難しい。
教えても、できないのである。
労働者による情報伝達の最たる目的は、責任の所在の明確化だ。
もっと言えば、僕に伝達して僕が決めれば、僕が責任を持つということ。
つまり、いい意味での上司への責任の押し付けだ。
伝えろ、そして指示を仰げ、そうすればこちらが責任を取る、と何度も言っているのに、言わずに自分で責任を取る羽目になる人ばかり。
結果的に最後まで理解しないまま辞めていく人達もいたが、一定期間が過ぎて部下の代替わりがあり、新人には僕がイチから教えることができる環境が整った。
目的を理解して指示通りにやれば、あとは僕が全部責任を取る、と。
あくまでも個人的な感想だが、20代からしっかり教え込めば非常に優秀な人材が育つ。
もう、ほんとどんな些細なことでもすぐに報告する。
そして的確にこちらの指示を守ってくれて、これが業務の円滑化と確実性に繋がる。
今回、また新入社員が加わることになった。
これまで社員教育は僕自身で率先して行っていたが、ちょっと色々と忙しくてしばらく立ってから行おうということになったのだが、ふと見ていたらコツコツとこなせるようになっている。
あれ?と思ったが、以前と環境が違う。
以前僕が赴任した際にいた人たちは、新入社員にもまともに教えることができなかった。
心理学的に考えて、その理由はわかる。
先輩たる自分達よりも後輩に優秀になられたら困るので、適当にしか教えないのである。
しかし今回イチから教育した人たちは、ちゃんと新入社員に細かく教えているのである。
皆で一緒に優秀な人材に育とうという考え方だ。
ちょっと耳を立てて聞いていたら、僕がまず「目的」を教えてから「流れ」を教えていたのと同じように教えてくれている。
これは、と非常に感心した。
自分の努力は実っていて、僕が教えた子たちが立派に育ってくれている。
やはり常にこの子たちに感謝しながら仕事をしていかないといけないし、何があってもこの子たちを守る気概で僕もがんばらないといけない。
部下ががんばってくれればその分僕もまた別の分野とかに向ける余力ができるわけで、これがセクションの発達と発展にも繋がりうる。
今は何かとお互いにいがみ合うことが多い世の中なのかもしれないが、それだと共倒れだ。
上司も部下も持ちつ持たれつで、お互いへの配慮が大事だ。
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